札幌市では、家庭で不要になった小物金属類を無料回収し、資源として再利用しています。主なポイントは以下の通りです:
- 対象:鍋・やかん・フライパンなど(市指定袋に入るサイズ)
- 回収方法:3つの選択肢から選べる
- 注意点:大型ごみとの区別が重要
- リサイクル先:鉄筋材・自動車部品など
専門用語解説
小物金属類
日常生活で使用する中規模以下の金属製品。リサイクル可能な素材(鉄・アルミ・銅など)で構成され、再溶解加工が可能なものを指します。
集団資源回収
町内会やPTAなどが主体となり、地域単位で資源物を回収する仕組み。金属類の回収可否は地域によって異なります。
回収対象の具体例
対象となるもの
- 調理器具(鍋、フライパン、やかん)
- 工具(金づち、ペンチ、スコップ)
- 装飾品(金属製額縁、置物)
- 小型家電(トースター、ドライヤー)
対象外となるもの
- 刃物類(包丁、カッター)
- ガスボンベ・スプレー缶
- バッテリー・充電式電池
- 家電リサイクル法対象品(エアコン・テレビなど)
3つの回収方法
方法1:集団資源回収
- 地域の回収日を公式サイトで確認
- 金属類回収実施地域限定
- 事前準備:中身の見える袋に入れる
方法2:地区リサイクルセンター
- 全9区に設置(所在地・時間要確認)
- 受付時間:平日8:30~16:30
- 特徴:大型工具も受付可能
方法3:専門業者利用
- リサイクルプラザ宮の沢では不可
- 民間リサイクル業者を個別に手配
注意すべき5つのルール
- サイズ基準:市指定袋に入り持ち手が縛れる大きさ
- 危険物排除:刃物・爆発物は厳禁
- 洗浄義務:油汚れ・食材残渣を除去
- 分解不可:部品を分解せずそのまま提出
- 混合禁止:プラスチック部品は外す
金属リサイクルの驚くべき効果
環境への影響
- アルミ缶1kgのリサイクルで:電力14kWh節約(一般家庭の1日使用量)
- 鉄1トンの再製錬で:原料鉄鉱石1.5トン・石炭0.5トンの節約
歴史的雑学
第二次世界大戦中、金属類回収令により鍋や仏具まで供出されました。現在のリサイクル制度は、この経験を環境保護へ転換したものです。
意外な再利用先
- フライパン→新幹線の車輪軸受
- やかん→スマートフォン基板
- 金属製おもちゃ→橋梁用ボルト
よくある質問
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ステンレス製の調理器具は対象?
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はい。鉄・クロム・ニッケルの合金ですが、磁性があれば回収可能です。
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壊れた電子レンジはどうする?
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家電リサイクル法対象のため、販売店または指定引取場所へ。
-
ペンキが付着した金属は?
-
塗料が全面を覆っている場合は不可。部分的な付着なら可能。
回収の流れ(具体例)
- 不要品確認:直径30cm以内かチェック
- 清掃処理:クレンザーで磨き洗浄
- 梱包準備:透明ビニール袋に入れる
- 回収日確認:地域のスケジュールを確認
- 持参:最寄りの回収場所へ
環境貢献度計算
1kgの金属リサイクルで:
- CO2削減量:鉄4.3kg、アルミ13.5kg
- エネルギー節約:鉄64%、アルミ95%
- 水質汚染防止:採掘排水50L分
札幌市の小物金属回収は、家庭から始まる最も手軽なSDGs活動です。使わなくなった金属製品を「ごみ」ではなく「資源」として再生させることで、持続可能な社会づくりに参加しましょう。
問い合わせ先
札幌市環境局資源循環課
011-211-2879(平日8:45~17:15)
関連リンク
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