札幌市では「小型家電リサイクル法」に基づき、家庭用の小型電子機器を無料回収しています。この制度は、製品に含まれる金・銀・レアメタルなどの有用金属を再利用し、ごみの減量化を図る取り組みです。2025年3月現在、8か所の市施設と民間協力店舗で回収を実施しています。

専門用語解説

レアメタル:スマートフォンやパソコンに使用される希少金属。リチウム(電池)やインジウム(液晶画面)などが該当します。
家電リサイクル法:2001年制定。製造業者にリサイクル義務を課し、資源循環を促進する法律です。

回収対象と除外品目

受け入れ可能品(一例)

  • 生活家電:炊飯器・ドライヤー・電子レンジ
  • 趣味用品:ゲーム機・デジカメ・時計
  • 事務機器:パソコン(ノート/デスクトップ)・USBメモリ
  • その他:LED照明・電動工具

対象外品目と処分方法

種類具体例処分方法
家電4品目テレビ・冷蔵庫販売店引き取り
フロン製品除湿機・冷風扇メーカー回収
複合素材木製スピーカー粗大ごみ
危険物膨張バッテリー専門業者

※テレビ用モニター(ブラウン管/液晶)は「PC用」と記載のあるもののみ可

回収拠点利用のルール

必須条件

  1. 個人情報の完全消去(スマホ/PC)
  2. 付属品の除去(電池・CD・インクカートリッジ)
  3. 分解禁止(ケース開封不可)
  4. 清掃状態(油汚れ・食品残渣の除去)

主要拠点(抜粋)

施設名所在地受付時間
中央清掃事務所南区南30条西8丁目10-15時
リサイクルプラザ宮の沢西区宮の沢1条10-18時
北区役所北24条西6丁目平日8:45-17:15

知って得するリサイクル雑学

金属回収の実績

  • 携帯電話1万台から:金280g・銀2kgを回収可能
  • ノートPC1台あたり:銅150g・アルミ80gを含有
  • 歴史的背景:1980年代の「都市鉱山」概念が制度の礎

環境効果比較

処理方法CO2削減率エネルギー節約
リサイクル85%90%
新品製造

民間連携サービスの活用

便利な選択肢3選

  • じゅんかんコンビニ:24時間受け付け(桑園店/伏見店など)
  • 宅配回収:リネットジャパンが戸別訪問(有料)
  • 量販店受付:ケーズデンキ/100満ボルトで対応

意外な回収品

電動鼻水吸引器・温水洗浄便座・車載テレビなども対象。ただしフロン使用製品は除外されます。

注意すべき5つのポイント

  1. サイズ制限:30cm未満かつ回収ボックス収納可能
  2. 不法投棄:対象外品の放置は5万円以下の過料
  3. 液体漏れ:バッテリー液漏れ製品は専門業者へ
  4. 衛生管理:ペット用品は洗浄後に提出
  5. 事業所廃棄:オフィス機器は産業廃棄物扱い

環境貢献の可視化

年間1家庭で10kgの家電をリサイクルすると:

  • CO2削減:45kg(杉の木3本分の年間吸収量)
  • エネルギー節約:180kWh(一般家庭の月間使用量)
  • 金属回収:金0.03g・銅800g

札幌市の小型家電リサイクルは、都市鉱山開発と持続可能な社会づくりを両立する先進的な取り組みです。処分に困った家電製品は、ぜひ指定の回収拠点へ。資源循環の輪に参加することで、未来の環境を守る一歩を踏み出しましょう。

問い合わせ先
札幌市循環型社会推進課
011-211-2879(平日8:45~17:15)