フードドライブとは?
フードドライブは、家庭で使い切れない未開封の食品を寄付し、必要とする人や団体に届ける活動です。贈答品やまとめ買いで余った食品を「ごみ」にせず「資源」として活用することで、食品ロスの削減と地域支援を同時に実現します。札幌市では、イオンやファミリーマートなど企業・団体と連携し、市民が気軽に参加できる環境を整備しています。
参加方法と対象食品
主な実施場所
- イオン系列店舗:全13店舗(各区に展開)
- 受付期間:毎月5日~11日
- 例:イオン札幌麻生店(北区)、イオン新さっぽろ店(厚別区)
- 地域団体:稲穂金山まちづくりセンター(手稲区)
- 受付日:第1月曜日11:00~15:00(要事前連絡)
- コンビニ:ファミリーマート各店舗(常時受付)
対象となる食品の条件
- 未開封で賞味期限が2か月以上ある
- 常温保存可能
- 具体例:米、乾麺、缶詰、レトルト食品、粉ミルク
受付不可の品目
- 生鮮食品・冷凍食品
- アルコール類(料理酒除く)
- 手作り品・金券類
フードバンク
企業や家庭から寄付された食品を、生活困窮者や福祉施設に無償提供する団体。札幌市では「NPO法人フードバンクイコロさっぽろ」が中心的な役割を担っています。
食品ロス
まだ食べられるのに廃棄される食品。日本では年間522万トン(農林水産省2023年推計)が廃棄され、札幌市では1人あたり年間約45kgに上ります。これは茶碗1杯のご飯(150g)を1日1回捨てる量に相当します。
参加時の注意点
- 賞味期限の確認:期限切れ間近の食品は受け付け不可
- 包装の状態:破損・膨張した缶詰は危険物扱い
- 量の目安:個人の寄付は1回5kgまで(大量の場合は事前相談)
- 地域偏在への配慮:米や調味料は常に不足傾向
驚きのリサイクル事例
- 企業連携:イオン北海道では2024年度、45トンの食品を寄付。これは約9万食分に相当
- 子ども食堂支援:手稲区の「いなかな福祉デー」では、寄付品が週3回の無料食事提供に活用
- 災害備蓄:賞味期限の長い食品は災害時の非常食としてストック
食品ロス削減の効果
札幌市のモデル事業(2021年実施)では、2週間で1.2トンの食品を回収。これは:
- CO2削減量:2.5トン(杉の木180本分の年間吸収量)
- 経済効果:約150万円分の食品を支援
- 参加者の意識変化:85%が「購入計画を改善した」と回答
歴史的豆知識
フードドライブの起源は1960年代アメリカ。キリスト教会が余剰食材を貧困層に配布したのが始まりです。日本では2010年代から広がり、札幌市では2019年に初めて公式イベントを開催しました。
よくある質問
Q. 開封済みの調味料は寄付可能?
A. 不可。未開封で常温保存可能なものに限ります。
Q. 大量の寄付をしたい場合は?
A. 直接フードバンクへ連絡(例:NPO法人イコロさっぽろ 011-623-5503)。トラック搬入可能な場合があります。
Q. アレルギー食品は?
A. 特定原材料表示が必要。卵・小麦・乳製品などは別途表示を添付。
市民参加のススメ
フードドライブは、家庭の片付けが社会貢献に直結する最も手軽な活動です。次の買い物前に食品棚をチェックし、以下の3ステップを実践してみましょう:
- 要否判断:1年以内に使用するか?
- 状態確認:包装の破損・期限をチェック
- 持ち込み:最寄りの実施場所へ
環境局サポート:
- のぼり旗無料貸出(011-211-2928)
- 仕分け用テンプレート提供
食品ロス削減は「もったいない」の精神から始まります。あなたの家庭の余剰食品が、誰かの笑顔と持続可能な社会をつくります。まずは小さな一歩から、札幌のフードドライブに参加してみませんか?
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