札幌市では、ごみ減量とリサイクルへの理解を深めるため、「雑がみ再資源化工程見学会」を開催しています。この見学会は、家庭から出る「雑がみ」がどのように再生紙に生まれ変わるのか、その全工程を学べる貴重な機会です。2024年度の見学スケジュールと参加方法を詳しくご紹介します。


見学会の特徴と意義

専門用語解説

  • 雑がみ:新聞・段ボール・紙パック以外のリサイクル可能な紙類(チラシ、包装紙、メモ用紙など)。
  • 製紙原料事業協同組合:古紙を集積・選別し、製紙メーカーに供給する専門団体。

この見学会は、札幌市と製紙原料事業協同組合が共同で運営し、実際のリサイクル施設を見学することで「ごみが資源になる過程」を体感できます。2023年度の参加者アンケートでは、「ごみ分別への意識が変わった」との声が98%に上りました。


2024年度見学スケジュール(8月8日実施)

2025年のスケジュールは札幌市のホームページをご確認ください。

時間内容見学ポイント
8:20集合(札幌市役所)市職員によるオリエンテーション
9:00古紙問屋見学(丸升増田本店)雑がみの選別工程(手作業と機械分別)
10:40工場見学(コアレックス道栄)古紙から再生紙ができる製造ライン
13:10昼食(ホテル第一会館)地元食材を使ったエコランチ

注目ポイント:コアレックス道栄の工場では、古紙が繊維状に分解され、巨大な抄紙機で新品同様の紙に再生される工程が見学できます。この工程で使用される水の99%が循環再利用されている事実に、参加者は驚きの声を上げます。


参加対象と応募方法

対象者

  • 札幌市内の小学3~6年生と保護者(1組4名まで)
  • 定員40名(抽選制)

応募期間

  • 2024年7月3日(水)~7月17日(水)必着

申し込み方法

  1. Webフォーム雑がみ再資源化工程見学会申込ページ
  2. はがき:〒060-8611 札幌市環境局循環型社会推進課
        住所・氏名・学年・電話番号を明記

知って得するリサイクル雑学

驚きの数字

  • 札幌市の年間雑がみ回収量:約5万トン(東京ドーム1.5個分の紙量)
  • 再生紙1トン生産で節約できる資源:
    • 木材:20本
    • 水:100トン
    • CO2:1.5トン

歴史的エピソード

1970年代、札幌の古紙回収率はわずか30%でした。1998年に「雑がみ分別制度」を導入後、2023年には78%まで向上。これは市民の努力と、今回見学する製紙工場の技術革新によるものです。


参加者の声(過去アンケートより)

  • 「機械が瞬時に異物を検知する様子に感動。分別の重要性がわかりました」(小5男子)
  • 「再生紙がトイレットペーパーになる工程は大人も勉強になりました」(保護者)
  • 「ごみ収集車の大変さを知り、これからは絶対にルールを守ります」(小4女子)

注意事項と持ち物

  • 服装:動きやすい靴(工場内は階段が多い)
  • 禁止事項:工場内での写真撮影(企業秘密保護のため)
  • 安全対策:ヘルメットと反射ベストを貸与

特別アドバイス:夏休みの自由研究に最適!見学後は工場で配布される「リサイクル工作キット」で、自宅で再生紙作りを体験できます。


環境へのインパクト

この見学会に参加すると、1人あたり約3kgのCO2削減に貢献したことになります。これは、再生紙を利用することで節約されるエネルギー量に相当します。さらに、参加者全員で120kgの雑がみが適正処理される計算です。


札幌市の「雑がみ再資源化工程見学会」は、単なる工場見学ではなく、持続可能な社会を考えるきっかけとなる体験です。親子で参加すれば、環境問題への意識が家族全体に広がること間違いありません。応募締切が近づいていますので、お早めにお申し込みください!

問い合わせ先
札幌市コールセンター:011-222-4894(8:00~21:00)
※「リサイクル見学会について」とお伝えください。