札幌市では、持続可能な環境づくりのためごみを9種類に分けて収集しています。この記事では、各分類の詳細から意外な再利用事例まで、札幌市民が知っておくべき情報を徹底解説します。

基本原則:9種類の分別体系

札幌市のごみ分別は、資源循環と安全確保を目的に設計されています。2008年に発足した「さっぽろごみパト隊」が地域と連携し、分別意識の向上に取り組んでいます。

1. 燃やせるごみ(週2回収集)

  • 対象品目:生ごみ、食用油(紙に染み込ませる)、木製品、衣類
  • 注意点:庭木の剪定枝は12月~4月のみ「枝・葉・草」として別途収集
  • 専門用語:剪定枝=庭木の手入れで切り落とした枝

2. 燃やせないごみ(4週に1回)

  • 対象品目:小型家電(テレビ除く)、金属製品、蛍光管(「キケン」表示必須)
  • 事例:蛍光管1本から回収される水銀は体温計10本分に相当

3. びん・缶・ペットボトル(週1回)

  • 分別基準:ペットマーク(♹)付き容器に限定
  • 豆知識:アルミ缶1kgのリサイクルで電力14kWhを節約(一般家庭の1日使用量)

4. 容器包装プラスチック(週1回)

  • 対象:プラマーク(♳)付き包装材
  • 驚きの事実:食品トレイ5枚でプランター1個が製造可能

5. 雑がみ(2週に1回)

  • 具体例:紙箱、封筒、シュレッダー屑
  • 歴史:江戸時代から続く「紙の再利用文化」の現代版

6. 枝・葉・草(5-12月)

  • 方法:枝は50cm以下に切断、葉は透明袋入り
  • 環境効果:1kgの堆肥化でCO2 2.5kg削減

7. スプレー缶類(週2回)

  • 新ルール:2024年から穴開け不要に(火災防止のため)
  • テクニック:ノズルを下向け完全使用がコツ

8. 筒型乾電池(週1回)

  • 対象外:ボタン電池(家電量販店の回収BOXへ)
  • 警告:リチウム電池の誤廃棄が火災原因の7%を占める

9. 加熱式たばこ類(4週に1回)

  • 安全処理:ガス抜き完了確認が必須
  • 統計:2024年の回収量は前年比15%増

よくある質問

  • Q. 祝日も収集しますか?
    A. 土日・年末年始を除き通常通り収集。雪の日は1時間遅れも
  • Q. 半透明袋の定義は?
    A. 中身が判別可能な薄い色の袋。濃い茶・黒は不可
  • Q. ペットの埋葬方法
    A. 動物管理センター(011-736-6134)へ要相談。路上の死骸は清掃事務所へ連絡

知られざるリサイクル工程

  1. 選別:光学センサーで素材判別
  2. 破砕:専用機械で微細化
  3. 再資源化:アルミ→自動車部品、ガラス→道路反射材
  4. エネルギー回収:焼却熱で温水プールを加温

環境貢献の数値例

  • 家庭1世帯の年間分別で:
    • CO2削減:480kg(杉の木34本分)
    • 節水効果:25mプール1杯分
    • 石油節約:ドラム缶3本分

歴史的教訓

1972年冬季五輪を契機に本格化したごみ分別。当時はリサイクル率9%でしたが、2025年現在42%まで向上。これは札幌市民の努力の成果です。

札幌の美しい街並みは適切なごみ分別から。分別ルールを正しく理解し、持続可能な都市づくりに参加しましょう。

詳細情報
札幌市ごみ分別ガイド

今日から始めるエコ活動が、未来の札幌を形作ります。1人1日の努力が、10年後の環境を変えるのです。